輝きが向こう側へ!

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【ネタバレなし・感想】ゲド戦記以降の担当できなかった作品に対してのアンチテーゼか『君たちはどう生きるか』

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タイトル:君たちはどう生きるか
制作会社:スタジオジブリ
原作・監督・脚本:宮崎駿
作画監督:本田雄 音楽:久石譲
キャスト:牧眞人/山時聡真、アオサギ/菅田将暉、他
配給:東宝 公開日:2023年7月14日 上映時間:124分


 2013年に『風立ちぬ』公開。その翌年、スタジオジブリは制作部門を解散。スタジオジブリはアニメ制作から一時撤退、したのですが、引退したはずの宮﨑監督が引退したまま制作したのがこの『君たちはどう生きるか』です。引退したまま2時間超の作品が作られるという状況がよく分からないのですが、できてしまったのなら仕方ない。事前情報を出さないまま公開という荒業がうまくいっているのかどうかは分かりませんが、おそらく長編はこれで最後になるのであろうと、公開2日目に観に行きました。

 見終わっての率直な感想。面白いかというとそうでもないし、かといってまったく面白くないかというと、そうでもない。ジェネリックジブリと称された『メアリと魔女の花』に感じた薄味さはないので、やっぱり本家本元は違うなと思うのですが、これで長編最後かと思うと物足りない。そこでこの作品が作られた意味は何なのかと考えてみたところ、思いついたのは、ゲド戦記以降の宮﨑監督が担当しなかった作品や、かつてのスタジオジブリのメンバーが集うスタジオポノックの作品に対してのアンチテーゼだったのではないかという感想。しかしながら、その間の作品をほとんどまともに観ていないので確信は持てないのですが、おそらくそうでないかと。これをやらなければ死んでも死にきれない。どれもこれも自分がやりたかったけれどもさせてもらえず。できあがったものも、自分が思うほどのものでもない。それに対して、自分だったらこうするといったアンサーがこの作品であったのではないかと。そう思うと、まあこうなるよなあという出来だし、鈴木敏夫プロデューサーがこれにGOを出したのも、最後だからと納得できるという。ただし、単なるアンチテーゼに終わらせず、過去のスタッフが製作に加わっており、具体的に言ってしまえばスタジオポノックのメンバーがいて、映画の作り方を最後の最後で再教育したと言えなくもない。スタジオポノックの新作『屋根裏のラジャー』予告がこの作品の上演前に流れていたのですが、再教育の成果がこの作品で見れるのかもしれません。(この作品、情報公開が7/14でまんまと宣伝に使われた感が…)

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