輝きが向こう側へ!

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【ライブレポート】タイムカプセルをいつの間にか発掘させられていた『林原めぐみ 1st LIVE -あなたに会いに来て-』

イベント詳細


 林原めぐみ 1st LIVE -あなたに会いに来て-
  開催日:2017/06/11 開場17:00 開演18:30
  会 場:中野サンプラザ(東京都) 料金:7,000円
  出演者:林原めぐみ

 
出演者感想まとめ

林原めぐみ 1st LIVE ?あなたに会いに来て- Blu-ray

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今になってまさかの1stライブ

 林原めぐみさん、歌手デビューからうん十年。今になってまさかの1stライブ。会場は中野サンプラザ。応募者殺到のこのライブのチケットが何故だか手に入りましたので、中野へとやってきました。同日、ライブイベント前にラジオ番組の公開録音イベントが開催されている中、物販でパンフレットを購入。13時過ぎでしたが、並ぶことなく手に入れることができました。

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 開場から開演までの時間が1時間30分。本人確認がしっかりと行われるということで、2,000人級のキャパの会場にしては長い時間が確保されていました。自分は早めに入場したのですが、年齢層の高さからか開演前は、クラシックコンサートか早見沙織さんのライブイベントぐらいの静けさ。警備員が数多くいましたが、その必要はなかった様子。自分の席はステージから少し離れた1階席中央付近。ほどよい距離で有り難かったでした。

 ステージ上を見てみますと、これからライブを行うとは思えないほど、素っ気無い黒パネルが大小いくつか置かれているだけという、まだ準備中なんじゃないかと見紛う状況。公演中には、これがどうなるのかと逆に期待が膨らみました。


セットリスト(全20曲)

 M01:夢を抱きしめて
    (『魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢を抱きしめて』OP2)

    夢を抱きしめて(1992/06/24)より
    作詞:渡辺なつみ 作曲:岡崎律子 編曲:西脇辰弥

 M02:好きより大好きミンキースマイル!
    (『魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢を抱きしめて』ED2)

    夢を抱きしめて(1992/06/24)より
    作詞:渡辺なつみ 作曲:岡崎律子 編曲:西脇辰弥

 M03:約束
    (『魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢を抱きしめて』最終話ED)

    MINKY MOMO LOVE STAGE(1993/03/05)より
    作詞・作曲:岡崎律子 編曲:長谷川智樹


 M04:Successful Mission(『セイバーマリオネットJ』OP)
    Successful Mission(1996/10/23)より
    作詞:MEGUMI 作曲:佐藤英敏 作曲:矢吹俊郎

 M05:hesitation(『またまたセイバーマリオネットJ』ED1/OP2)
    VINTAGE A(2000/06/21)より
    作詞:MEGUMI 作曲・編曲:矢吹俊郎

 M06:I'll be there(『セイバーマリオネットJ』ED)
    Successful Mission(1996/10/23)より
    作詞:MEGUMI 作曲:佐藤英敏 編曲:添田啓二


 M07:私にハッピーバースデイ(OVA『万能文化猫娘』OP1)
    Perfume(1992/08/05)より
    作詞:松葉美保 作曲:佐藤英敏 編曲:Vink

 M08:幸せは小さなつみかさね(OVA『万能文化猫娘DASH!』ED)
    A HOUSE CAT(1998/08/04)より
    作詞・作曲:MEGUMI 編曲:岩本正樹

 M09:Fine colorday(『万能文化猫娘』OP)
    Fine colorday(1998/02/04)より
    作詞:MEGUMI 作曲:佐藤英敏 編曲:添田啓二


 M10:Over soul(『シャーマンキング』OP1)
    Over soul(2001/08/29)より
    作詞:MEGUMI 作曲・編曲:たかはしごう

 M11:trust you(『シャーマンキング』ED1)
    Over soul(2001/08/29)より
    作詞:MEGUMI 作曲・編曲:たかはしごう

 M12:恐山ル・ヴォワール(ニコニコ動画投稿曲)
    非売品CDより
    作詞:武井宏之 作曲・編曲:かぴたろう


 M13:今際の死神(『昭和元禄落語心中』OP2)
    今際の死神(2017/02/22)より
    作詞・作曲:椎名林檎 編曲:斎藤ネコ

 M14:薄ら氷心中(『昭和元禄落語心中』OP1)
    薄ら氷心中(2016/02/03)より
    作詞・作曲:椎名林檎 編曲:椎名林檎、村田陽一

 
 M15:For フルーツバスケット for Youth(『フルーツバスケット』OP)
    with you(2017/05/03)より
    作詞・作曲:岡崎律子 編曲:十川ともじ

 M16:Luckey & Happy(『がくえんゆーとぴあ まなびストレート!』ED)
    with you(2017/05/03)より
    作詞・作曲:岡崎律子 編曲:たかはしごう

 M17:はじまりはここから(『ラブひな』最終話ED)
    with you(2017/05/03)より
    作詞・作曲:岡崎律子 編曲:十川知司

 M18:青空
    with you(2017/05/03)より
    作詞・作曲:岡崎律子 編曲:長谷川智樹


 E01:Give a reason→Plenty of grit→Front breaking(スレイヤーズメドレー)

 E02:JUST BEGUN(『スレイヤーズEVOLUTION-R』最終回ED)
    CHOICE(2010/07/21)より
    作詞・作曲:MEGUMI 編曲:たかはしごう


 開演して聴こえてきたのは波の音。しばらくして聞こえてきたのはモモの声。通称海モモと呼ばれた『魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢を抱きしめて』の主人公、夢の国マリンナーサのお姫様モモ。世界に夢と希望がなくなってしまい、魔法の力を失いながらも人間界に残った女の子。そんな彼女をこの会場に呼ぼうとする林原さんとの手紙でのやり取り。25年、四半世紀を経た今、2人の声を聞いて思わず涙目に。どれだけの時をさかのぼれというのか。1曲目は『夢を抱きしめて』。衣装は各ブロックごと、演じてこられたキャラクターをモチーフとしたものでした。3曲目『約束』では、マイクスタンドが2本、そして、それぞれスポットライトが当てられました。左側には林原さん。右側には誰もいません。林原さんが歌い、モモが歌う。「あなたになら見えるでしょ?」と言わんばかりの演出。モモとアイコンタクトをする林原さんを見て、確かにその場所で歌っているのだと実感しました。

 林原さんが何も言わずに降壇したあと、天井からスクリーンが下りてきて始まったのが、サンドパフォーマンス。パフォーマーの方が、砂で描いた絵を次々に別の絵変化させていくといったものです。このライブパフォーマンスに乗せて始まったのが、ライム、チェリー(CV:白鳥由里)、ブラッドベリー(CV:平松晶子)の会話。(休業中である小樽役の今井由香さんがいなかったのは致し方なし)『セイバーマリオネット』だと!?またもや遠い記憶を辿ることに。この面々も林原さんに呼ばれたようで、富士の景色からビルの町並みへと、砂の絵が変化していく流れとともに会場へと向かうのでした。そして、ライムのあの帽子をかぶった林原さんが再登場しての『Successful Mission』、見るものを殺す気か!

 次のブロックでは何が起こるのかと見ていましたら、ステージ上に置かれたラジオから流れてきた「熱血電波倶楽部!」のタイトルコール。その昔、東京ブギーナイトの後半パートで流れていたラジオドラマ枠のタイトルです。これには懐かしさのあまり笑い声が聞こえてきましたが、これを分かる人が会場にどれだけいたのやら。続いて登場したアイテムは、天井から吊るされた自転車。この自転車に乗っている(乗っていた)のはヌクヌク。『熱血電波倶楽部』でも放送されていた『万能文化猫娘』です。自転車で爆走。まもなく、自転車は大破。宙に吊るされていた自転車は天に召されてしまったのでした。このブロックで歌われた『私にハッピーバースデイ』はコール曲なのですが、今になってこの曲にコールを入れることになるとは人生分からないものです。

 スクリーンに実写映像が。映し出されたのは中野ブロードウェイから中野サンプラザへ向かう映像でした。アンナと葉(CV:佐藤ようこ)もまた呼ばれた様子。ここにきての『シャーマンキング』。やっとのこと対象年齢が若干下がりました。アンナに、声変わりしたんじゃないかと言われてしまう葉が、声の調整をし出すというメタな内容。キャラクターたちも同じ時を経ているのではないかという、またもやメタな内容が挟まれていましたが、そういう考え方もあるのかなと。そう考えますと声変わりも、やむなし?このブロックではまさかの『恐山ル・ヴォワール』を歌唱。林原さん本人が歌ってみたということでニコニコ動画投稿され、話題となったこの曲。『シャーマンキング』の原作エピソードを歌にしているだけに、原作ファンにはたまらないものがあったのでは。

 太鼓の音が静かに、時に早々と鳴り響く中、灯篭の様なライトが姿を現しました。しばらくして、段差がある高台に白い着物の林原さんが登場。アンニュイに『今際の死神』を歌い上げました。次の曲『薄ら氷心中』では早着替えして、衣装をスパンコールのドレスにチェンジ。『昭和元禄落語心中』では芸者のみよ吉を演じられていましたが、その延長線上で、歌い、演じている。このブロックのみならず、どのブロックでもそう。声優だからこそできる、その作品、その役柄でのパフォーマンスをされていました。

 スクリーンに映像には「Dear 岡崎律子」。岡崎さんに宛てた手紙が読まれました。映像として、岡崎さんが書かれた林原さんに宛てた曲の譜面や歌詞、仮歌が入っているであろうMDやカセットテープのケースが映し出され、文字だけなのに人柄が偲ばれました。「泣きたいときにはちゃんと泣きます。涙は大切に使います」と林原さんから岡崎さんに宛てたメッセージ。13年経ってようやく岡崎さんのことを公の場で語れるようになったと。確かに、当時はあまり語られなかった記憶があります。歌われた曲は『For フルーツバスケット for Youth』。笑顔で歌われている姿を見て、歌い継いでくれる人がいることはその曲にとって幸せだなと感じました。岡崎さんのコーラスが入っているような気がしたのですが、よくよく聴いてみると気のせい。過去の思い出が勝手に歌声を再生してしまうみたいです。歌い終わりで、すぐに次の曲へ行くかと思いきや、ようやくここでMCパートへ。番組の公開録音イベントでたくさん話したので、まあいいかと茶化されていましたが、ここは林原として出るからということでのMCパートに。今回のライブについて触れられ、世間を騒がしたという話になり、「五十路で1stライブだっていいじゃない!」と一言。あの『Thirty』を歌っていた人がもうそうですか。ライブを観ている側にとって観れば年齢なんて感じさせないパワフルなパフォーマンスに変わらない歌声。「10年後の私にはあんまり無理をしないで」と歌われていたのに、「20年後の私にはやっぱり無理をしてみて」になるとは不思議なものです。

 最後の曲『青空』は、スクリーンに軍艦島で空撮された映像を流しながら披露されました。映像の中には岡崎さんが住んでいた建物も。風化した建物とは対照的に緑が広がっていて、誰もいなくなった寂しい島というイメージだけではないのだなと感じられました。歌の途中で林原さんが降壇。岡崎さんの歌声が流れ、天から羽が舞い落ちました。たくさんの羽が舞っているところが光に照らされる様子に、その場に彼女がいるのではないかと思えたのでした。

 拍手が会場内に鳴り響く中、「本日の公演は全て終了しました」のアナウンス。通常、このアナウンスが入った場合、アンコールはないのだなと諦めてしまうのですが、「ちょっと待ったああああ!!!」と、そのアナウンスに割り込んでしまうリナ・インバースの声。「終わったなら、また始めればいいのよ!!!」という無茶苦茶な理屈でアンコールを煽り始め、ここで会場が初めてアンコールを。これをうけて、ステージから大きな爆発音が鳴り、銀テープが発射され、客席側の通路からマントを羽織った林原さんが登場しました。『Give a reason』が流れ始める中、ステージに上がる前に歌が始まってしまい、歌に入れないハプニングが。それでも、客席側からの合唱で繋いで、改めて歌に入るといった流れ。アンコール1曲目はスレイヤーズメドレーが歌われました。せっかくしみじみ終わったのに、一転してのこのお祭り騒ぎ。林原さんは岡崎さんの墓前で断りを入れたとのことでしたが、むしろ楽しんでくれていたのでは。

 2年前のKING SUPER LIVE 2015でも歌われた『JUST BEGUN』がアンコール最後の曲。ハート型の紙飛行機が数多く宙に舞っていました。帰りの新幹線の時間が差し迫っていましたので、歌終わりにすぐさま退場することに。足早に階段を上り出口の扉に手をかける寸前の所で、林原さんからのメッセージが始まりました。これを聞かずには帰れないと、その場で立ちすくみながら聞いていましたら、このライブのネタバラシが。実はライブ中、作品名もキャラクター名も一切、言葉として出ていないのです。これは、見る者のそれぞれの記憶に委ねられていたということ。林原さんが演じてこられたキャラクターたちが林原さんに会いに来たように、そのキャラクターたちを見ていた、かつての君、過去の自分に会いに来たライブでした。いや、ライブと称しながら、一般的なライブとは全く別物のイベント。なんせ、タイムカプセルをいつの間にか発掘させられていたのですから。林原さんにまんまとやられた、裏テーマ『不親切』なライブ?イベントでした。

 思えば、この時までライブイベントをしてこられなかったのは、アニメ雑誌1冊買うのがやっとで、表紙で選ぶか記事で選ぶのかを迷っていた、かつて中学生ぐらいであった君たちを待っていてくれたからなのかもしれません。本人的には単にやりたくなかっただけかもしれませんが…。まあ、それは置いておくとして。歌う曲が残り少ないと話されたときに、客席からの「えええええええ!!!」のテンプレな反応に、「そう言うって、知ってたー!!!」と返す林原さん。変わらないなと。変わらずに待っていてくれていたんだなと。9月にWOWOWでこの日の模様が放送されるとのことですので、来られなかった方もお楽しみに。