輝きが向こう側へ!

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思いついたことをそのまま記事にしている何の脈略もないブログです。アニメやゲームの感想等を掲載。

【ネタバレ・感想】馴れ合わない男の友情『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』

 1月にMX4D版『ルパン三世 カリオストロの城』を鑑賞。MX4Dに最適化されていた『ズートピア』を初めに体感していた為に、動きが後付けの作品にはどうしても物足りなさが。見所であり、MX4Dの体験しどころでもあるカーチェイスのシーンは、座席の大きな動きで再現され迫力があるものでしたが、ルパン側だけでなく、敵側の動きも伝わってきますので、動きの付け方次第で感情移入する先が迷子になってしまうMX4Dの難しさが感じられました。

 旧作上映扱いですのでお手頃な価格で体験できるのは利点では。リマスターされた映像を今になって劇場で観られるのも有り難い限り。既に何度も観ている作品ですので、次に何がくるのか予測できるものの、水しぶきがくると分かっていても、メガネを掛けていながら瞬間的に目を瞑ってしまうのはなんともはや。今になって見返しますと、登場するキャラクター達への宮崎監督の自己投影ぷりが身に沁みたのでした。さて、前置きが長くなりましたが、1月に続いて2月もルパン三世の映画を鑑賞。『次元大介の墓標』に続くシリーズ第2段『血煙の石川五ェ門』です。


タイトル:LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門
制作会社:トムス・エンタテインメント
監督・デザイン・作画監督:小池健
脚本:高橋悠也 音楽:ジェイムス下地
キャスト:ルパン三世/栗田貫一、石川五エ門/浪川大輔、他
配給:ショウゲート 公開日:2017年2月4日 上映時間:54分 

 

日本・伊豆沖を進む賭博船で、鉄竜会の組長が襲撃される。若き用心棒・石川五ェ門(声:浪川大輔)が組長を救うが、直後に大爆発が起こり船は大破、組長も命を落とす。五ェ門は爆発の原因となった斧を武器に使う大男を一旦は追い詰めるも、逃げられてしまう。一方、ルパン三世(栗田貫一)と次元大介(小林清志)、峰不二子(沢城みゆき)は賭博船から金を奪い、洋上のボートからその様子を目撃する。“バミューダの亡霊”と呼ばれるその大男はホークというコードネームで、かつて戦場で 2000 人を殺戮した兵士だった。その男がなぜ日本にいるのか、公安の銭形警部(山寺宏一)がホークの足取りを追っていた。一方、組長の葬儀の場で裏切り者の汚名を掛けられた五ェ門も、その屈辱を晴らすためホークを追う。その頃、伊豆山中のアジトで札束を前に祝杯を挙げていたルパンたちの元に、突如ホークが現れる。ホークは、ルパン、次元、不二子を処刑しようとする。アジトを脱出したルパンたちは、車でホークのバイクと激しいチェイスを繰り広げる。すると突然、巨木が倒れかかってくる。巨木の上にホークを仇と追う五ェ門が現れ、「助太刀無用!」と言い放ち、ホークとの死闘が始まる。 しかし……。

MovieWalker

 



 前作同様、五ェ門が主役というよりかは『ルパン三世』という括りの中での五ェ門回といった内容。前作ではルパンと次元が初めて出会った時間軸でしたが、それからしばらく経ち、五ェ門と出会った後の話で、ルパン一家がもう出来上がっている状況でした。しかし、ルパンと五ェ門との距離感は、旧ルパンに近く、ルパンに対してのライバル意識が感じられました。一方、ルパンと次元は既に相棒同士といった風で、この2人の小気味良い掛け合いがあって、デザインから漂うダーティーさとは異なり、いつもながらの『ルパン三世』が楽しめました。しかしながら、この作品のレイティングはPG-12。小学生以下の鑑賞には保護者同伴が適当とされた内容。終盤にグロテスクな描写が多く、五ェ門がバッサバッサと敵の腕を切り下ろしたり、五ェ門自身も敵の攻撃に腕を削がれるなど、観ていて痛々しいシーンの連続でした。痛々しいシーンのついでみたいに、ルパンの腕に大きな木の破片が貫通するところがありまして、「痛すぎて抜けね~」と平気そうに言っていましたが、木の破片が腕に刺さったままのルパンが気になって仕方なかったでした。この大怪我はストーリーの構成上必要だったのでしょうか?


■馴れ合わない男の友情

 用心棒として雇われるという典型的なパターンで五ェ門登場。その際、百地三太夫の弟子として紹介されていました。旧ルパンに登場した、バカボンパパと同じ声をした師匠。この設定が出てくるのは久しぶりなのでは。放たれた拳銃の弾を瞬時に真っ二つにしてしまう無茶苦茶さはいつも通り。しかしながら、ホークという強敵に対して、完膚なきまでに叩きのめされてしまい傷心の五ェ門。メンタルの弱さもいつも通りでした。その後、いつもの修行を行うのですが、それに付き合うでもなく、遠くから見守るルパンと次元。見守るというより見届けているという表現が正しいのかも。この馴れ合いはしないが男の友情は感じられる関係性が良かったでした。



■バミューダの亡霊とは一体何だったのか

 五ェ門の強敵として登場したのがバミューダの亡霊と言われた大男のホーク。五ェ門の敵というと、過去の作品では忍者のイメージが強いのですが、それとは全く異なるアメリカンな親父。映画の冒頭での女の子に慕われている姿から一変、斧で襲い掛かってくる凶暴な姿に、得体の知れない不気味さが感じられました。しかし、その強さやルパンを伐採する理由は語られないまま、過酷な修行で感覚が研ぎ澄まされた五ェ門の太刀捌きに、死の恐怖を覚え、敗北するのでした。多くを語らず視聴者の想像に任せるのも悪くは無いのですが、五ェ門回というと兄弟弟子の無念を晴らす様な典型的な浪花節が観たかったなという思いもあったり。


■少し時間が空いた際でもご覧頂けます(※痛々しいシーン多々有り)

 タイトルが表示された際、『血煙の石川五ェ門 前篇』となっていましたので、前篇と後篇がまとめて上映されることを知らない方は、ここで「えっ!?」となっていたみたいでした。前篇と後篇合わせて54分。1時間弱ですので、少し時間が空いた際に気軽に観られますので興味がある方はご覧になっては。ただし、前述の通り、グロテスクなシーンが多々ありますし、痛々しいのは観ていられないという方はご注意を。