輝きが向こう側へ!

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【ネタバレ・感想】メイキング映像だけで1本映画ができてしまいそう『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』

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タイトル:KUBO/クボ 二本の弦の秘密
制作会社:ライカ
監督:トラヴィス・ナイト
脚本:マーク・ハイムズ 、 クリス・バトラー
制作:トラヴィス・ナイト、アリアンヌ・サットナー
音楽:ダリオ・マリアネッリ
キャスト:クボ/アート・パーキンソン、他
配給:ギャガ 公開日:2017年11月18日 上映時間:103分

三味線の音色で折り紙に命を与え、意のままに操る不思議な力を持つ少年・クボ(声:アート・パーキンソン)。幼い頃、闇の魔力を持つ祖父に狙われ、彼を助けようとした父親は命を落とした。その時、片目を奪われたクボは、母と一緒に最果ての地まで逃れたものの、更なる闇の刺客によってその母までも失ってしまう。追手である闇の魔力から逃れつつ、父母の仇を討つ準備を進めるクボ。その道中、面倒見の良いサル(声:シャーリーズ・セロン)と、ノリは軽いが弓の名手のクワガタ(声:マシュー・マコノヒー)を仲間に加える。やがて、闇の魔力から執拗に狙われる理由が、最愛の母がかつて犯した悲しい罪にあることを知る……。

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 和テイストが全面に推されている本作。絵だけを見た印象ではアーティスティックで高尚なお話なのかと思っていたのですが、本質は王道な西洋風冒険活劇。折り紙を魔法のアイテムにしたり、祖先の霊が還るお盆を物語に組み込むなど、日本的なものを取り込んではいるものの、和のエッセンスはほどほどにされていた印象が。見た目は和なのですが、登場キャラクターたちのやりとりは、アメリカ映画特有のウィットにとんだもの。日本的な『わびさび』をそのやりとりの中に入れすぎてしまうと、物語として辛気臭くなりがちなので、全国公開される映画としての普遍性を考えると正解なのかもしれません。

 映画のタイトルである『KUBO(クボ)』とは、主人公の名前。クボという言葉の響きから、苗字かと思いきや名前。製作者が日本人ではないのでありがちなミステイク。とはいえ、タイトルが『タケシ』とかでしたら、インパクトがなかったでしょうし、引っ掛かりがあるという点では良かったのでは。逆のパターンとして、日本人が海外の物語を作成した時に、名前が古臭いと感じられることがあるそうです。名前も文化の一部。その場で生活しないと知り得ないことが沢山あるのでしょう。

 何の情報もなしにこの映画を観た場合、普通にCGアニメと見紛うと思いますが、ストップモーションアニメです。ストップモーションアニメと一言でいうと分かりづらいですが、コマ撮りした人形劇と表現すると分かりやすいのでは。その撮影したものに、CGを合成して作られたものが本作となります。1枚1枚コマ撮りするわけですから大変な作業量。しかしながら、動きの滑らかさとCGを掛け合わせたことにより、人形劇感がほとんど感じられないという。エンディングクレジットの際にメイキング映像が流れたことで、そうなんだよなと改めて思うほどでした。あまりにも凄いことをしていると、それと気付かないのです。物語を楽しむ上で気付くか気付かないかは関係ないのですが、メイキング映像を観てしまいますと、各シーンをどのようにして撮影したのか気になるばかり。この映像だけで1本の映画ができてしまいそうだと感じたのでした。


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