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2016年に発売され、品薄状態のまま生産終了となった『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』。その人気商品に続き、スーパーファミコン版が2017年に発売されました。今回は生産体制が整っているようで、定期的に入荷している様子。ファミコン版よりは買いやすいのではないでしょうか。そんなファミコン版も2018年には再生産されるようですので、手に入れたい方はしばらく待ってみてはどうでしょうか。
スーパーファミコン版を手に入れましたので、実際にプレイしてみた感想をまとめてみたいと思います。前回同様、このハードについての説明から。
名 称:スーパーファミコン CPU:16Bit
発売元:任天堂 発売日:1990年11月21日 価格:25,000円(税別)
内 容:国民的ゲーム機ファミリーコンピュータの後継機。
同じ16ビット機(PCエンジン・メガドライブ)に遅れて発売された。
■ 説 明
長きにわたって活躍したファミリーコンピュータの後継機。スーパーファミコンが正式名称で、スーパーファミリーコンピュータではない。1998年02月14日に小型化されたスーパーファミコンジュニア発売。価格は7800円。(スーパーファミコンジュニアでは衛星放送アダプタ『サテラビュー』使用不可)
■ 歴 史
元々は、従来機であるファミリーコンピュータとの互換性を持たせる計画で開発が進められていたが、コストが割高となってしまうのでこの計画は破棄。互換性を持たせない形で製作されることになった。スーパーファミコンの開発には、あのソニーが関わっており、サウンド面の向上に一役買った。
スーパーファミコン本体と同時発売された『スーパーマリオワールド』は、スーパーファミコンの能力を活かした作りで、ビジュアル面はもちろんゲーム性をも向上。スーパーファミコンの能力を知らしめるのには十分な出来であった。良質なローンチタイトルを用意できたことで、スーパーファミコンは当初から人気を博す。さらには、『ファイナルファンタジー』『ドラゴンクエスト』といった人気RPGシリーズ、格闘アクションゲームブームの火付け役となった『ストリートファイター2』の登場によりスーパーファミコンの普及は進むのであった。
スーパーファミコンの開発に関わったソニー側からの提案で、スーパーファミコン用CD-ROMドライブ(ニンテンドウプレイステーション)を開発することになったがこの計画は破談。その後、任天堂はデータ読み込みの早いROMカートリッジを採用した『ニンテンドウ64』を、ソニーはCD-ROMドライブを採用した自社開発の『プレイステーション』を、それぞれ世に送り出すことになった。
95年、任天堂はいち早く通信というものに着手し、衛星放送を利用したサテラビューのサービスを開始。ラジオ放送やゲーム送信サービスなどを行った。ラジオ放送では、タモリ・伊集院光・爆笑問題・内田有紀などがパーソナリティーとしてゲームと連動した番組を担当していた。しかし、衛星放送の加入やサテラビューの購入など敷居が高いことや、世間にあまり知られていなかったことから一部ユーザーのみの利用となってしまった。(1995年から2000年までサービスは行われた)
名 称:ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン
発売元:任天堂 発売日:2017年10月5日 価格:7,980円(税別)
内 容:スーパーファミコンを手のひらサイズにして復刻。
21タイトルを収録。かつてのカセットは使用不可。
■ 感 想
前作のファミコンではコントローラまでも小型化していましたが、今作ではコントローラについては当時と同じサイズに。ファミコンの場合でしたら、ボタンが少なく操作が簡単でしたので、ある程度小さくてもなんとかなりましたが、スーパーファミコンの場合ですと、ボタンが多いので操作に難が。小さいほうが持ち運びには便利ですが、同じ操作感で楽しめるのは有り難いですね。ちなみにこのコントローラは取外しできる接続タイプで、Wiiリモコンにも接続可能。Wii用のコントローラとしても使用可能です。
21タイトルのゲームが収録。それぞれ4つまでセーブ可能。リセットボタンを押すと、それまでの内容が保存できるのですが、自動セーブされる訳ではなく、セーブ領域を選択する必要があります。自動セーブ機能があるゲームであれば問題ないのですが、それがない場合がありますのでご注意を。今作で新たに搭載されたのがリプレイ機能。RPGやシミュレーションゲームでは4~5分前、その他のゲームでは40~50秒前のプレイをさかのぼれる上、指定した時間から再開することも可能です。とはいえ、それほど難しいゲームが収録されていないので『ファイアーエムブレム』や『超魔界村』ぐらいしか使いどころがないかも。これには、ヒューマンの『スーパーフォーメーションサッカー』を『セプテントリオン』(転覆した船から脱出するゲーム)に変えてくれたら、やりこめたのにと思うばかり。
下図が『ピクセルパーフェクトモード』(上)と『アナログテレビモード』(下)。上の方が発色が良いので見栄えが良いです。しかしながら、そもそもテレビで映し出したときが最適になるように作られているはずですので、アナログテレビモードでプレイするのが正しい?
■ 収録タイトル
01.スーパーマリオワールド(任天堂)
02.F-ZERO(任天堂)
03.がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻(コナミ)
04.超魔界村(カプコン)
05.ゼルダの伝説 神々のトライフォース(任天堂)
06.スーパーフォーメーションサッカー(ヒューマン)
07.魂斗羅スピリッツ(コナミ)
08.スーパーマリオカート(任天堂)
09.スターフォックス(任天堂)
10.聖剣伝説2(スクウェア・エニックス)
11.ロックマンX(カプコン)
12.ファイアーエムブレム 紋章の謎(任天堂)
13.スーパーメトロイド(任天堂)
14.ファイナルファンタジーVI(スクウェア・エニックス)
15.スーパーストリートファイターII ザ ニューチャレンジャーズ(カプコン)
16.スーパードンキーコング(任天堂)
17.スーパーマリオ ヨッシーアイランド(任天堂)
18.パネルでポン(任天堂)
19.スーパーマリオRPG(任天堂)
20.星のカービィ スーパーデラックス(任天堂)
21.スターフォックス2(任天堂)
説明書一覧
任天堂のタイトルを中心にしたラインナップはファミコンの時と同様。とても手堅いタイトルで構成されていまして、この中でプレイしたことがないゲームは『スターフォックス2』のみでした。それもそのはず、未発売品で今回が初出。少しプレイしてみましたが、『スターフォックス』に『機動戦士ガンダムF91』を掛け合わせたようなゲームで、戦略シミュレーションの要素がありながら、戦闘シーンは3Dシューティングという内容でした。複数に展開している敵グループを基地を近付かせないように殲滅していく必要があるので、これがなかなか忙しい。万人受けはしなさそうですが、玄人好みなゲームでした。
有名どころが抑えられている中で異彩を放つのがヒューマンの『スーパーフォーメーションサッカー』です。スーパーファミコンのサッカーゲームと言えば、ナムコの『プライムゴール』や、エポック社の『エキサイトステージ』が主流だと思うのですが、これらがJリーグとのライセンス品であることから、権利関係の問題が発生しないので選ばれたものと思われます。とはいえ、イマイチな出来のゲームが多かったサッカーゲームのクオリティアップに貢献したタイトル。サッカーゲーム史に残るタイトルであることは間違いないでしょう。
収録タイトル(理想)
01.スーパーマリオワールド(任天堂)
02.パイロットウイングス(任天堂)
03.グラディウスIII(コナミ)
04.シムシティ(任天堂)
05.ゼルダの伝説 神々のトライフォース (任天堂)
06.スーパーマリオカート(任天堂)
07.ヒーロー戦記 プロジェクト オリンポス(バンプレスト)
08.ファイナルファンタジーV(スクウェア)
09.半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!(スクウェア)
10.トルネコの大冒険 不思議なダンジョン(チュンソフト)
11.スーパーロボット大戦EX(バンプレスト)
12.SDガンダムGX(バンダイ)
13.スーパーストリートファイターII ザ ニューチャレンジャーズ (カプコン)
14.MOTHER2 ギーグの逆襲(任天堂)
15.かまいたちの夜(チュンソフト)
16.ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ(エニックス)
17.クロノ・トリガー(スクウェア)
18.タクティクスオウガ(クエスト)
19.スーパーファミスタ5(ナムコ)
20.Jリーグエキサイトステージ'96(エポック社)
21.桃太郎電鉄HAPPY(ハドソン)
個人的で理想的なラインナップを考えてみたところ、こうなりました。RPGやシミュレーションが多くなってしまいましたが、同じ21タイトルでも遊べる時間が大幅にアップしたのでは。『SDガンダムGX』を選ぶところは、かなり個人的な趣味が入っていますが、戦力シミュレーションでありながら戦闘はアクションといった内容。コンピュータ戦であえて相手の戦力を高く設定して難易度を高くし、アクションの腕前でなんとかしてみせるという、苦境を楽しむという遊びをしていました。『ワンダープロジェクトJ』については人を選ぶゲームかも。ロボットの少年を育てながら物語を進めていくという変わり種で、なかなかこの少年が言うことを聞いてくれない。どうも自分は面倒なゲームが好きらしいです。