輝きが向こう側へ!

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思いついたことをそのまま記事にしている何の脈略もないブログです。アニメやゲームの感想等を掲載。

【ネタバレ・感想】回りまわって15+15な世代ぐらいが楽しめるのかも『ポッピンQ』

アニメ イベントレポート 映画レビュー ポッピンQ レビュー

 『ポッピンQ』。ポスターを映画館で見たことがあったのですが、タイトルだけではどういった内容なのだか判断できず、観ようという気持ちはなかったのですが、自宅からそれほど遠くない映画館で舞台挨拶があるとのことで、どんなものかと観てみることにしました。

タイトル:ポッピンQ
制作会社:東映アニメーション
監督:宮原直樹 脚本:荒井修子
キャタクター原案黒星紅白
キャラクターデザイン・総作画監督浦上貴之
音楽:水谷広実、片山修志
キャスト:小湊伊純/瀬戸麻沙美、ポコン/田上真里奈、他
配給:東映 公開日:2016年12月23日 上映時間:1時間35分 

劇場アニメ「ポッピンQ」オリジナルサウンドトラックセレクション

劇場アニメ「ポッピンQ」オリジナルサウンドトラックセレクション

 

 

中学3年生の伊純(声:瀬戸麻沙美)は卒業とともに東京へ引っ越すことになっているが、そのことに納得がいかずにいた。通過点でしかないと考えていた卒業式を間近に控え、前に進めずにいる伊純。卒業式当日、やるせない思いを胸に海辺に出た彼女は、美しく輝くカケラを拾う。それは時のカケラであり、その力により時の谷という不思議な世界に迷い込んでしまう。そこで出会ったのは、同じく中学3年生の蒼(声:井澤詩織)、小夏(声:種崎敦美)、あさひ(声:小澤亜李)の3人と、不思議な生命体ポッピン族。ポッピン族は踊ることでエネルギーを生み出し、全ての世界の時間を決められた通りに動かしていた。しかし時の谷と世界の時間が崩壊の危機に直面しており、この危機から抜け出すには、時のカケラに導かれた少女たちが心を一つにしてダンスを踊るしかなかった。危機が迫る中、ポッピン族の厳しいダンス指導に戸惑う伊純たちの前に、ダンス経験者の沙紀が現れるが……。

MovieWalker



 ポスターを見るかぎり、少女達の青春ストーリーを基軸にしたストーリーかと思いきや、仲間が集い、困難に立ち向かいながら最終的には悪の親玉がいるアジトに乗り込み、正義が悪を討つ。思いのほか王道な東映アニメーション映画の作りでした。東映アニメーション60周年記念作品とのことで、いつもの基本は抑えられており、これまでの作品と似た展開に昔もこんな風だったなと思い出されました。さらに王道を目指すのであれば、仲間たちが次々と倒れて、最終的にはボロボロになった主人公が仲間たちの想いに応えて敵を倒すという流れになるのですが、さすがにそこまでやってしまうと、セーラームーンやら聖闘士星矢に。


■もっと悲劇的に描いてもと思うも、あくまでライト路線

 伊純が老化させられてしまうシーン。普通であれば声までも老けさせるところを、若い頃のままの声で演じさせているところに、現実的な悲壮感を感じさせない意図があったのではないでしょうか。主人公たちの悩みについても、もっと切り込んでもいいのではないかと思ったのですが、あくまでライト路線。これはこれで全年齢対象の安心クオリティであることは確か。深夜アニメの行き過ぎた演出に慣れてしまっていた自分に気付かされたのでした。


■エンディングクレジット後の急展開は賛否両論か

 最後はそれぞれが元の世界に戻り、元の世界でバッタリ出会うといったオチで終わるのかと思っていたのですが、そんなことはなく、それぞれの日常に戻っていきました。これはこれでアッサリして良いかと。しかしです。エンディングクレジット後に急展開が!高校の入学式。あちらの世界にいた謎の少年レノが生徒会長として登場。そして偶然か必然か5人全員がその高校に入学していた。その後、これからの展開が思わせぶりなダイジェストとして流れて、これからどうなってしまうんだというところで、おしまい。なんだろうこの、ゲキガンガー的な、いいとこ取りなシーンを畳み掛けて見せる手法は。これには賛否両論でしょう。この先の展開が楽しみだと肯定的にみるか。余計なものとして否定的にみるか。個人的には、登場キャラクターに感情移入する前に終わってしまった感があったので、この物足りなさを払拭するために続きが観てみたいと思ったのでした。


プリキュアシリーズで培ってきたCGアニメーション技術の活用

 このアニメーションの肝となる要素としてダンスが挙げられます。東映アニメーションプリキュアシリーズで培ってこられたCGアニメーション技術がダンスに活かされていまして、こういったところでも60周年記念作品であることが感じられます。3DCGでありながら2Dアニメーション寄りのデザインにされており、他のシーンとの違和感が余り感じられませんでした。ダンスシーンは、女の子たちのものと、ポッピン族と呼ばれるぬいぐるみの様なキャラクターたちのものとありまして、エンディングクレジットで確認したところ、どちらも同じモーションアクターの方が担当されていました。本編中、女の子たちがポッピン族の踊りを見て、2頭身なのに凄いと言っていましたが、等身関係なく、同じダンスモーションをおそらく流用されているので、ある意味メタ発言だったのではないかと後から思いました。


■地方を舞台にするのが最近のアニメ映画のトレンド?

 最近のアニメ映画では、舞台を地方に設定することが多く、それによって台詞が方言であることが多いのですが、本作もその例に漏れず。高知県を舞台にしているので土佐弁が使われていました。埼玉出身の瀬戸さんは苦労されたのでは。伊純の父親役には高知県出身の小野大輔さん。そして母親役なのですが、妙にリアルな母親を演じられていたので高知出身の舞台役者さんでも起用しているのかと思いきや、『魔法少女ちゅうかないぱねま! 』でお馴染みの島崎和歌子さんなのでした。(※決して『いぱねま』でお馴染みではない)


■構成の練りが足りないためか、面白くなりそうなエッセンスを活かしきれず

 ひとつひとつのエッセンスは面白くなりそうな予感を感じさせるものの、それぞれがフワフワしていて結びつきが弱く、ハッキリ言ってしまうと構成の練りが足りなかったのではと感じました。画的にではなく、作劇的に。作りは手堅いのだけれども芯が感じられず、後から感想を書き出そうとしても、主となる感想が出てこない。そして、どうすればより面白くなるのだろうと思案が始まるのです。芯と成すところがダンスだとすれば、確かに3Dアニメーションは動きは素晴らしい。ただし、2Dアニメーション独特のハッタリを利かした躍動感には勝てず、感動には結びつかず。それ以前に、ダンスレッスンの中で、友情を育むシーンでもあればいいのですが、省かれていまして、成長していく過程が欲しかったでした。

 続いて、物語としてはどうか。少女達の将来に対する不安から前に進むその一歩を描いてはいるものの、尺が足りない為か伊純を除く4人の心理描写不足が否めず。ここがしっかり描かれていないと、気持ちを共有できず感情移入できない。伝えたいことは分かるのですけど、自分の中でグッとこない。この点につきます。単純に描いてほしいところが描き切れていない故のこの感情。同じことを感じられた方は、公式漫画でフォローされていますので興味がある方は下のリンク先をチェックしてみてください。

comic-walker.com




■最前列ど真ん中で見た舞台挨拶

 発券した舞台挨拶付きのチケットが、チケット販売会社の手違いで、後ろの方の席番号が割り振られていたようで、お詫びのメールが届いていました。上映前に交換してもらったところ、座席がK列からB列に変更。舞台挨拶の際にはA列は通常プレス席扱いで空けられますので、B列が最前列となります。しかも、ど真ん中!舞台挨拶では一番良い席を引き当てていたのでした。

 まず初めに金丸プロデューサーが登壇され、その後、キャスト陣と監督が呼び込まれました。立ち位置がセンターだった井澤さんが目の前に。拝見するのは2年ぶり?相変わらずとても可愛い。皆さん、ポッピンハートバッジ(劇中の緑色のアイテム)を付けていました。他の方が胸元に付けていたのですが、井澤さんのみ帽子に付けていまして、東京駅から付けていても問題なかったとのこと。小澤さんは胸元に付けられてので1年生みたいと話されていましたが、シンプルながら大きめなバッジですので、付け所にセンスがいるようです。それにしても、最前列は最前列で、余りにも前過ぎて居心地が悪いというかなんというか。いつもは映像で観ている様な光景が、現実のものとして目の前で観ているというのは不思議なものです。


 最初の挨拶から、井澤さんの「クリスマスなのにお越しくださって…」の言葉に若干ざわつく会場。最初っからぶっこんでくるなと思っていましたら、締めの挨拶でもそれでした。宮原監督は「ポッピン!」と言って「ポッピン!」と返すコールアンドレスポンスを。普通、キャスト陣がやりそうなことを率先して監督がやっていくスタイル、親しみを感じます。さて、今回の舞台挨拶は京都の劇場ということで京都の話題に。種﨑さんが「そうだ 京都、行こう。」のCMは京都でも流れているのかとの問いに、会場から「たまに流れている」との回答が。それを聞いてどうするのかと思うものの、この着目点が種﨑さんらしいなとも思うのでした。キグルミからポッピンたちがはじけ飛ぶところがコンペイトウみたいで可愛いとか、「嫌いだーーー!!!」と長々と叫ぶシーンは、普段大声で言えない言葉なので楽しかったとか、作品に関係ある話もちゃんとされていました。(「嫌いだーーー!!!」は収録した音声が長く、ある程度の所でカットされているそうです)

 よくある、どこから来たのかという会場への質問の後に、本作の主人公たちと同じ、中学三年生がいるのかという質問で、いないという結果に。ここで井澤さんが「15+15ぐらいの人は多いかも」と話されていましたが、まさにその通りではと思ってしまいました。以前、監督のインタビューを読んだのですが、視聴者のターゲットは考えていない趣旨の話をされていました。とはいえ、中学三年生の悩みであったり葛藤を描いているのですから、一番観て欲しい層ではあると思います。かつてプリキュアシリーズを観ていた層にもなるのですが、この層に今訴えるにはまっすぐ過ぎるのでは。15歳ぐらいともなると、少しひねくれたものが好きになる頃。となると、回りまわって30歳ぐらいの方が楽しめてしまうのかもしれません。

 上映後の舞台挨拶ということで、監督からエンディングクレジット後の映像についての話が。とはいえ詳しい話は無く、本当に続けていくためには結果をという話に。金子プロデューサーも感想をSNSで拡散して欲しいと話されていましたが、上映館数が多いだけに、それに見合った結果が必要。自分としても次の展開が見てみたい気持ちがありますので、まだ観られていない方は一度劇場に足を運ばれてみては。厳しめなことも述べてしまいましたが、別に悪い作品ではなく、さらに面白くなる要素を秘めた作品であることは確か。気軽な気持ちで観て頂ければと思います。(ネタバレと題しているのに観たことがない人がこれを読むのだろうか?)

「ポッピンQ舞台挨拶12/25」出演者感想まとめ - Togetterまとめ

 

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