輝きが向こう側へ!

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輝きが向こう側へ!

思いついたことをそのまま記事にしている何の脈略もないブログです。アニメやゲームの感想等を掲載。

【ネタバレ・感想】ラルとハモンの活躍が多く見られた『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 蒼い瞳のキャスバル』

映画レビュー レビュー アニメ 機動戦士ガンダム

[投稿日:2015/03/17]

■イベント詳細

 「機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 蒼い瞳のキャスバル」舞台挨拶
 開催日:2015/03/07 開演:16:15 会場:MOVIX京都
 出演:田中真弓キャスバル役)、藩めぐみ(アルテイシア役)、
    今西隆志監督、yu-yu、谷口理プロデューサー

 アニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインを務めた安彦良和さん。その安彦さんがガンダムをコミカライズした作品が『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』です。1巻しか読んでいなかったのですが、アニメ版が劇場公開されるとのことで見てみることに。どうせならばと、舞台挨拶が行われる回を選択。舞台挨拶は上映後と上映前の2回行われたのですが、ネタバレトークOKな上映後の舞台挨拶を選択しました。

 あいにくの雨模様の中、MOVIX京都へ。劇場限定販売のBDを買いたいところでしたが、既に売り切れていましたのでCDだけでも買うことに。このCD、LPサイズのジャケットを再現していますので、カバンに入りきらないほどの大きさ。大きさはともかくとして、劇場版『機動戦士ガンダム』が上映されていた頃には、『砂の十字架』、『哀・戦士』、『めぐりあい』などの曲がLP盤として発売されていたことを考えますと、その当時のジャケットの味わいがありまして、良いものだなと感じました。


タイトル:機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 蒼い瞳のキャスバル
制作会社:サンライズ
総監督:安彦良和 監督:今西隆志
キャラクターデザイン:安彦良和、ことぶきつかさ
メカニカルデザインカトキハジメ山根公利明貴美加アストレイ
音楽:服部隆之
キャスト:キャスバル/田中真弓アルテイシア/藩めぐみ、シャア/池田秀一、他
配給:松竹 公開日:2015年2月28日 上映時間:62分 

 



 さてここからは本編についてです。ガンダムオリジンでは、アニメでは描かれていない設定のみの内容も取り上げられていまして、本作はまさにその内容がアニメ化されていました。テレビシリーズ第1話である『ガンダム大地に立つ!!』をリメイクしたほうが話題性があったと思うのですが、ジオン暗殺から、後のシャア・セイラであるキャスバルアルテイシアの地球逃亡劇を描いた、テレビシリーズからすれば過去の話となっています。ガンダムファンにとっては興味深いストーリーではありますが、そうでない方にはガンダムが登場しないので地味な印象を受けてしまったかもしれません。しかし、ガンダムが登場しないならザクを出せばいいじゃないかと、冒頭部分はあの板野サーカスでお馴染みの板野一郎さんによる戦闘シーンがこれでもかと挿入されていますので、ドンパチが大好きな方への配慮もされているのでした。

 内容が内容だけに暗いストーリーになるのかなと思っていたのですが、これが思いの外コミカルな作りでした。テレビシリーズのイメージを引きずっていますと、許容できないぐらいにコミカルなシーンがありますので、テレビシリーズとは別物として考えるのが良いかと思います。なんせ、ドズルとその兄サスロが同乗した車で爆発(ダイナミック暗殺)が起きた際に、兄は死んでもドズルは何故か生きているというバケモノ並みの生命力を見せていますからね。包帯ぐるぐる巻きの状態で普通に歩いていますし、興奮して血が「プシュー!」と飛び出したりと、もはやギャグ漫画の域に。

 キャスバルアルテイシアが中心の話であることには違いないのですが、この2人の逃亡を助けるラルとハモンの活躍が多く見られ、この作品の主役なのではないかと思うばかりでした。テレビシリーズでは、子供のアムロに対して、大人の男性、女性として描かれていましたが、大人の魅力を感じさせていた面影はどこへやら。どちらも快活なキャラクターに変貌していました。特にハモン(CV:沢城みゆき)は、男勝りな性格になっていまして、声が声だけに峰不二子の様。見る前には暗い話になるかと身構えていましたが、見終わった後には不二子が活躍するルパン三世でも見たかのような気持ちに何故だかなってしまったのでした。これは悪い意味ではなく良い意味でです。コミカルなテイストがあるからこそ、この作品がエンターテイメント作品として成立している面がありますので、これはこれで、安彦版ガンダムとして今後も楽しめればと思いました。それにしても、ラルとハモンが親近感の沸くキャラクターになったことで、テレビシリーズの展開がその後待ち受けていると思うと、アムロではなく、ラルやハモンに感情移入してしまいそうです。


■舞台挨拶スタート。MOVIX京都だけのサプライズゲストも登場。

 上映終了後、しばらくしてから舞台挨拶がスタート。キャスバル役の田中真弓さん、アルテイシア役の藩めぐみさん、安彦監督と共に監督を務めた今西隆志さん、司会進行役として谷口理プロデューサーが登壇。シャア役の池田秀一さんと安彦監督は欠席だったのですが、ビデオメッセージが上映されました。口下手な池田さんが話を振って、安彦監督が応えるという流れでしたが、言葉少なめ。声も小さい。見ているこちらがが大丈夫かなと思ってしまう状況に対して、今西監督が後からフォロー。普段は雄弁な安彦監督ですが、ビデオメッセージを撮影するまでに、散々インタビューをされた後に収録されたそうで疲れていたとのことでした。今度は舞台挨拶に連れてくると言われていましたが、さらに安彦監督が疲れてしまって何もしゃべれなくなるのではないかと、心配でなりませんでした。

 なんだかずーっと外への扉が開いたままで、外の環境音(子供たちの声等)が聞こえてしまっているな、何で閉めないのかなと思っていたのですが、ここでもう1人のゲストが登場。主題歌『星屑の砂時計』を歌われたyu-yuさんです。今西監督のリクエストで白い服装。とても綺麗な方で、はんなりした京都弁でごあいさつ。話を聞けば京都出身とのことで、MOVIX京都のみのサプライズゲストでした。かなり緊張されていまして、話されている途中で言葉に詰まってしまうことが多かったのですが、そんな緊張っぷりもかわいかったのでした。


■お気に入りのシーンについて

 お気に入りのシーンについて、今西監督はガンタンクでの戦闘シーンを挙げられていました。今西監督の得意分野である3DCGが使用されている後半の見せ場です。2Dと3Dの調和については気を使っていると話されていました。全くその話とは関係ないのですが、今西監督の話し方を聞いて、自民党石破茂さんに、訥々(とつとつ)とした語り口が似ているなとくだらない感想を持つのでした。(ちゃんと話を聞け)

 田中さんの好きなシーンは、劇団の先輩である一城みゆ希さんが演じるローゼルシア(ジオンの正妻)がアストライア(キャスバルの母)を罵倒するシーン。自身が演じるキャスバルのシーンではなかったのですが、自分自身も印象に残っていたので納得のチョイスでした。アストライアに対して、女の情念であったり、政治活動家としての想いであったりをぶつけるのですが、まあ一城さんがものの見事に演じ切っているのです。ローゼルシアが歩んできた人生が短い時間でも伝わってくる演技、さすがでした。

 藩さんが好きなシーンは、アストライアとの別れのシーン。ここで唯一のアドリブ、「おかあさまー」という言葉を発したとのことでした。実際の母親への想いも重ねたシーンだったらしく、この話を聞いて、再びこのシーンを見返したい気持ちになりました。藩さんの母親は、ガンダムではララァ役の藩恵子さんな訳ですが、声優は世襲制ではないという話も挙がりまして、普通にオーディションを受けてアルテイシア役に決まったとのこと。藩恵子さんが昔のガンダムに出演されていたから娘さんも、という見られ方をされることが多いのかもしれませんが、演技を見ればそんなことはないとすぐに分かるので、あまり気にされない方が良いのではないかなと思うのでした。


巨神ゴーグもまた安彦監督の名作ですよ

 その他にも、田中さんが安彦監督に今回のガンダムの出来が最高という話を聞いて、巨神ゴーグは?と思ったという話であったり、今回還暦を超えて初めてガンダムに出演したということもあり、「2ちゃんねるは見ない!」と世間の声を気にする発言であったり、短い時間でしたが色々と話が聞けて面白かったでした。ご自身で『使い古されてきた少年声』と話されていました。イメージが強いことで損をすることもあるかもしれませんが、今回のキャスバル役、自分の中ではすんなり受け入れられました。年齢にそぐわない自分を持った発言ができるキャラクター。キャスバルがキリシアに手錠をかけられたシーンでの「キャスバル・レム・ダイクンが命令する!これを外せ!!」の台詞が成立させるには演技に説得力がなくてはいけませんので、田中さんで正解だったのではないでしょうか。

 田中さんが事あるごとに『変声期前のキャスバル役』と話されていたのが印象的でしたが、次回からは『変声期後のキャスバル役』である池田さんが担当。池田さんによる若々しい演技が楽しめるとはこれから楽しみ。続けて劇場に足を運ぼうと思います。今度は雄弁な安彦監督が見られるのでしょうか?