輝きが向こう側へ!

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思いついたことをそのまま記事にしている何の脈略もないブログです。アニメやゲームの感想等を掲載。

【ネタバレ・感想】古き良き恋物語『たまこラブストーリー』

 昨年放送されていた『たまこまーけっと』というアニメの劇場版『たまこラブストーリー』を観てきました。なかなか評判が良いらしく、さらには今なら入場者特典でミニ色紙が貰えるということで劇場に足を運んでみたので、その感想をまとめてみたいと思います。

 

タイトル:たまこラブストーリー 同時上映:南の島のデラちゃん
アニメーション制作:京都アニメーション
監督:山田尚子 脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:堀口悠紀子 音楽:片岡和子
キャスト:北白川たまこ/洲崎綾、大路もち蔵/田丸篤志、常盤みどり/金子有希、他
配給:松竹 公開日:2014年4月26日 上映時間:83分

映画「たまこラブストーリー」 [Blu-ray]

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春。 高校3年生に進級しても北白川たまこの頭の中は相変わらずおもちのことばかり。 春の夕暮れ、学校の帰り道。 たまこやみどりたち仲良し4人組は進路の話をしていた。 みんな不安をかかえながらも将来のことをちゃんと考えている様子。 たまこも、何気なく、将来は家業を継ぐと答える。 同じ頃、たまことお向かいの家で ずっと一緒に過ごしてきたもち蔵も、ある決心をしていた。 周りの色んなことが変わっていって、 少しずつ、少しずつ、たまこの心は揺れ始める……。

 

■基本的にはTVシリーズを観なくても楽しめる作りの劇場版。ただし…。

 実はTVシリーズを7話までしか観ていなかったもので、劇場版を観る前に撮り貯めていたものを今更ながらに鑑賞してから劇場へ。実際に劇場版を観てみましたら、本編が始まる前に流れる同時上映『南の島のデラちゃん』を観ることで、初見の方でもTVシリーズがどういったストーリーであったかを把握できる作りになっていました。とはいえ、劇場版を観る前に未視聴分の回を観て正解でした。時間がなければTVシリーズ全話を観なくても構いませんので、第9話『歌っちゃうんだ、恋の歌』だけは観ておくことをオススメします。たまこの両親のラブストーリーが語られるのですが、劇場版と時代を越えて対となる重要な回です。この回の挿入歌である『恋の歌』も劇場版で印象的な使われ方をしています。たまこのお父さんが歌ったこの曲、主題歌である『プリンシプル』を食ってしまっているんじゃないかと思うほど良い曲です。ちなみに、この曲が収録されたCDはTVシリーズのBD、DVD5巻の初回特典だったのですが、7月に発売される劇中曲コンピレーションアルバムにも収録されるので今から発売が楽しみです。

 

■満席の劇場。思いのほか幅広い客層に少し驚き。

 上映時間の数時間前に座席を予約してから劇場へ行ったのですが、劇場に着いたときにはあと1席しか残っておらず、この作品ってこんなに人気だったの?と驚かされました。客層としては、小さいお友達から大きなお友達まで幅広く、そして、女性が多かった気がします。高校生カップルの姿も見かけまして、製作者側としては一番観て欲しい世代であろう、たまこと同じ世代に受け入れられているんだなと感じて、製作者でもないのにうれしい気持ちになりました。しかしながら、高校生カップルの隣で観るのは気まずいと、どうなることかと席に着いたのですが、自分の席の並びは、野郎様ご一行の並びでしたので一安心したのでした。

 

■昭和アイテムがちりばめられた真っ直ぐすぎるラブストーリー。

 さて本編についてですが、一言で言いますとビックリするほど真っ直ぐなラブストーリー。しかも、とてつもなく純情なやつです。糸電話、銭湯、レコード、ラジカセ、坂本九の『上を向いて歩こう』といった昭和アイテムをちりばめ、現代を舞台にしながらも古き良きラブストーリーを再現されています。そして、ちょっとした仕草や表情の演技が、きちんとアニメーションとして表現されているのもこの作品の大きな魅力です。本当にちょっとした動きで感情が読み取れてしまう、そう感じさせるところは見事だなと思いました。  本編が始まる前に別の映画の予告が流れる際、キスシーン満載の映画『好きっていいなよ。』の予告を観たのですが、この作品と本当に好対照だなあと感じたのでした。今、ラブストーリーをやるにしても、これぐらい刺激的なものでないと企画が通らないのだろうなと。TVドラマでも映画でもできない、やろうともしない真っ直ぐすぎるラブストーリーを、あえてやって、受け入れられているのだから 、実はこういうものが望まれていたのかもしれません。

 

■2人の恋の行方より気になる常盤みどりの立ち位置。

 個人的に気になった点。常盤みどりの立ち位置。TVシリーズでは、たまこが好きでもち蔵からたまこを引き離そうとしていたのですが、この劇場版では、そんな微妙な感情を残しつつも、たまこともち蔵をアシストする役目でした。なので、切ない…。普通のラブストーリーであれば、好きっていう感情を出して、恋敵的なポジション?にいたはずなのですが、この『たまこラブストーリー』には良い人しか出てこない。みどりも例外ではなく、自身の感情を押し殺してアシストしてしまう。ああ、切ない…。そんな微妙な感情が、アニメーションに表現されているので、再び劇場版を観る機会がある方は『みどりラブストーリー』として観てみるとまた違った楽しみ方ができるのではないかと思います。

 

 

■映画を観終わったらお餅が食べた…京都に行きたくなる!

 出町桝形商店街、京阪本線藤森駅周辺、鴨川デルタ、京都駅が物語の舞台として登場。映画を観終わって、それぞれの地に足を運びますと、アニメの世界に迷い込んだような、なんとも不思議な気持ちにさせてくれます。特にそれを感じられるのは、うさぎ山商店街のモデルとなった出町桝形商店街でしょうか。道幅が思いのほか狭く、少し印象が違うのですが、お店の並びはアニメとよく似ています。今なら登場キャラクターのパネルが飾られていますのでより一層雰囲気が出ています。ここまで来られることがありましたら、商店街からは少し離れるのですが『出町ふたば』というお餅屋さんで『名代豆餅』をおみやげにどうぞ。

 

■あまりにもさわやか。これを素直に受け入れられる人間に私はなりたい。

 TVシリーズ同様、登場人物がみんな良い人すぎて、終始、やさしさに包まれた作品です。TVシリーズには、言葉をしゃべる鳥『デラ』というトラブルメーカーがいたものの、この劇場版では1シーンぐらいしか登場しないので、さらに輪をかけてやさしい作品になっています。観終わって、こんなにさわやかな気持ちになる作品もなかなかない。あまりにさわやかすぎて、自分にとっては逆に居心地が悪い感じ。客席からは、「たまこちゃんかわいかったね」と娘さんに話しかけるお母さんの声。なんだろう、この空間。私は、そんな空間を素直に受け入れられる人間になりたい。以上、おしまい。(なんだこの締め方は)


第3週目 入場者プレゼント『ミニ色紙』