輝きが向こう側へ!

輝きが向こう側へ!

思いついたことをそのまま記事にしている何の脈略もないブログです。アニメやゲームの感想等を掲載。

【ネタバレ・感想】35mmフィルム上映を富野監督のトーク込みで楽しめた『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』

TOP > 各種レビュー目次 > 映像作品関連

タイトル:機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
制作会社:サンライズ
原作・監督・脚本:富野由悠季
キャラクターデザイン:北爪宏幸 音楽:三枝成影
キャスト:アムロ・レイ/古谷徹、シャア・アズナブル/池田秀一、他
配給:松竹 公開日:1988年3月12日 上映時間:120分 

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア [Blu-ray]

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア [Blu-ray]

 

宇宙世紀0093。前の戦闘で敗れたシャアはネオ・ジオン軍を再建し、核兵器を積んだ小惑星アクシズを地球に衝突させようと企んでいた。地球政府の高官・パラヤはシャアと秘密裏に和平交渉を行うが、その企みには気がつかない。そんな時アムロはパラヤの娘クェスと少年ハサウェイを連れてロンデニオンの湖畔を散策中に宿敵シャアと再会。ニュータイプとして目ざめつつあったクェスはシャアに共鳴し、ジオン軍に加わってしまう。そして訓練の末戦士となり、父・パラヤのいる戦艦を撃滅した。シャアはアクシズを地球に向けて落下させた。アムロのニューガンダムほか地球連邦軍は抗戦するが、ジオン軍は手強い。アギのミサイルがクェスをとらえたが、ハサウェイはクェスを愛する余りアギを攻撃した。凄絶な戦いの末、アムロはシャアを敗り、ブライトらはアクシズを爆破し二つに割ったが、その一つはまだ地球に向かって進んでいる。アムロはニューガンダムのパワーで抑えようとするが、止めることができない。そこへいくつものモビル・スーツが取りついたがどうにもならない。しかし、奇跡は起った。アクシズの軌道がそれ始めたのだ。地球はアクシズの脅威から逃れることができた。

MovieWalker



 歴史都市・奈良に映画人が集う『なら国際映画祭』のプレイベントが9月2,3日の両日、ならまちセンター市民ホールにて開催。このイベントにて、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の上映が富野監督をゲストに迎えて行われるということで、2日目に参加しました。10時より整理券が配布。10分前に会場に来てみたところ、既に100人ほどの方が待機列に並ばれていました。キャパが300人ほどの会場。自由席でしたので、前方の空いている席に座れました。

 今回の上映は、発売されているBDの映像をそのまま流すのではなく、35mmフィルムでの上映。フィルム上映であったから監督は出演を決められたそうです。このイベントのフライヤーにも『来場予定』とあり、予定のまま終わらず本当に良かったなと思うのでした。

 さて、本編について。ストーリー構成が複雑で初見では分かりづらいのですが、その反面、キャラクターの配置については分かりやすい。アムロとシャアを機軸に、その2人に付く女性、チェーンとナナイ。トリックスターとしてクェスを配置し、それに惹かれる2人の男性、ハサウェイとギュネイ。この人間関係を主軸に観れば、ガンダムという作品をこれまで観ていない方でも楽しめるのでは。映画作品として、ファン以外が観ても楽しめる作りになっていると思います。ただし、これまでの経緯があっての作品なので、『機動戦士ガンダム(1979年)』『機動戦士Zガンダム(1985)』『機動戦士ガンダムZZ(1986)』までの3作品を観ていないことには、ストーリーの全容を把握するまでにはいかないのは確かでしょう。知らないなら知らないで、この作品でガンダムに興味を持ってから過去に遡っていく、長期シリーズならではの楽しみ方もまた一興。シャアの過去を描いている『THE ORIGIN』シリーズが展開中ですから、一旦過去に遡って、また戻って観てみると、初見とは全く違う感想を持つかもしれませんよ。

 いつぶりなのか、久しぶりにフィルム映像を観ることになったのですが、フィルム傷や汚れが目立ち、フィルムならでは劣化に刻の流れが感じられました。序盤に映像が分断されるほどの傷がありましたが、上映前に補修されたとのこと。フィルム補修用のテープを使用し、それで上映できる状態に。監督もかつて、フィルムの補修をされたことがあるそうで、その補修がまずいと、撮影の職人さんがそれに気づいてしまい、何度か怒られたそうです。

 上映後、10分間の休憩を挟んでから監督のトークへ。(監督はトーク“ショー”という言葉が嫌いらしい)まずは、昨日30年ぶりに全編を観たという話。これまで、DVDやBD化の際に色味確認の為に観ることはあっても、全てを観ることはなかったそうです。最近では4Kの映像を確認されたそうで、フィルムの質感が出せないことを嘆いておられました。8Kでならという話でしたが、映像のスケールが変わるだけですので、その頃に技術革新があるのであればということでしょうか。製作者側としては、セル画そのものではなく、フィルム映像になったときの質感が正解なのでしょうが、単純に綺麗な映像を観たいという考えもあるでしょう。落としどころが難しい問題です。

 Q&Aコーナーへ。とはいえ、なかなかストレートにアンサーを出してくれることは無く、唯一即答だったのは女性からのこの質問。男性なのに女性から見ても魅力的なキャラクターを生み出せるのは何故かとの問いに、「女好きだから」と即答。納得の回答でした。さらには、観ておいたほうが良い作品はとの問いに、『この世界の片隅に』を挙げられました。(実際には富野作品の中で、という問いだったような)興味深かった質問としては、クェスの位置に何故カミーユを置かなかったのかという質問。これには、ファン目線の考えだと話されていました。確かに自分も昔であればそういう考えを持っていたような。ファンとしては過去作品の主人公が活躍してくれるほうが盛り上がるのは確かですが、今となって思えばカミーユを配置してしまうと作品の軸がぶれるのは明白。公開当時の世相を現した新キャラクターを配置するのが作劇的には当然な選択なのだと思いました。監督は、ファン目線で作品を作っていないと答えられ、あくまで一般に向けているとのことでした。その他の質問として、アクシズが地球に落ちていくシーンで、アクシズを押す方向が逆ではないかという現実的な質問。演出上、逆に押すと押し返すイメージに合わないからかなと思ったのですが、30年経つので本当の言えるということで、考え落ちをしていたと素直な回答。これに対して、誰か指摘される方はいなかったのかと続けて質問を受けられたのですが、なかったと、同じ業界の人と友達関係を作っていないので指摘されなかったということでした。

 女性からなかなか渋い質問があり、小説版逆襲のシャアが2パターンあるけれどもどちらが好みかという質問。しかし、監督の勘違いからか、アニメと小説の2パターンの話に。アニメと小説では表現の違いがあり、比較ができないとの回答に。本当は映画本編版基準の『ハイ・ストリーマー』と、映画第1稿基準の『ベルトーチカ・チルドレン』の比較をしてもらいたかったのものと思われますが、この機会に聞けなかったのは残念かな。

 最後は会場全体の写真撮影で終了。監督を映像では拝見していたものの、実際には初。バイタリティ溢れるしゃべり口はそのままでした。「クェスはクソ!」と何の躊躇も無く言ってしまうのが変わらないなと。さすがに30年ほど前のことなので忘れられていたこともありました。監督がトークの最中に、何かを言おうとして失念。「T字の変なヤツ…」と、サイコフレームを監督自らそう表現されたのには、さすがに笑いました。そんなこともありつつも、当時の貴重なお話を聞く事ができました。このイベント、次は2年後に行われるということなので、次回は『機動戦士ガンダムF91』でお願いします。

【ライブレポート】吉岡さんのイケメンぶりを注視してみた『Wake Up, Girls! 4th Live Tour「ごめんねばっかり言ってごめんね!」大阪公演』

イベント詳細

 Wake Up, Girls! 4th Live Tour
「ごめんねばっかり言ってごめんね!」大阪公演

開催日:2017/07/23 会場13:00 開演14:00
会 場:なんばhatch(大阪府)
料 金:6,800円(別途ドリンク代500円)
出演者:吉岡茉祐(島田真夢役)、永野愛理(林田藍里役)、田中美海(片山実波役)、青山吉能(七瀬佳乃役)、山下七海(久海菜々美役)、奥野香耶(菊間夏夜役)、高木美佑(岡本未夕役)

出演者感想まとめ



入場の待ち時間に3年前のことが脳裏によぎる

  WUGの4thライブツアー初日の1回目に参加しました。会場はなんばhatch。2ndライブツアーでも使用された会場で、その際にはアイマスの10thライブ2日目の翌日に大阪に向かいました。自分と同じルートを辿られたのか、海外からの参加者がいらっしゃって、WUGのライブにアイマスのグッズを引っさげて来られていた光景を今でも覚えています。

 会場に到着して物販列に並んだのですが、来るのが遅かったために購入予定のブロマイドは目前で売り切れまして、パンフレットのみ購入しました。その後、すぐさま入場待機列へ。整理番号が1~300番の方たちが囲いの中に集合。開場時間少し前に、80番までの方たちが会場内へ移動したのですが、ここから音沙汰が無く、開場時間になって以降もしばらく待つことに。後から説明があったのですが、場内最終調整とのことで、先に入っていた方たちもホール内には入れていなかったようでした。この様子に、3年前にステラボールで開催された『Wake Up, Girls!FESTA.イベントやらせてください!』を思い出しました。あの時にも同じ様なことが。しかし、50分待ちということにはならず、本来の開場時間から30分ぐらいしてから入場が開始しました。

 整理番号が100番台でしたので、前方の位置取りに成功。真ん中辺りは避けて、女性エリアがある観客席側から見て右側へ。ライブの諸注意のアナウンスが流れたのですが、あの声は吉岡さんだったような…。諸注意の内容自体は真面目なもので、キャラ声で話されていた訳でもなかったのですが、アナウンスが、あまりにもアナウンスアナウンスした口調でしたので、もしかすると。

 物販紹介のVTR(商人田中)に続いて流れたのが、いつものお約束体操(ライブの諸注意)。今回は、ブルゾンよしのが登場。WUGのラジオ等で披露していたモノマネがやはりここできました。ガッツリとブルゾンちえみ風なメイクをされていてクオリティが高かったでした。その他のラジオの話題としては、山下さんの『ななみホッチキス』。妙な間になったときに、その間をホッチキスで止めて別の話題に移行させるという力技。これがラジオの話題に挙がった際に、久々に使っていこうかとラジオで話されていましたが、実際MC中に使われました。ラジオで話されていたことを覚えていて、実行するのは彼女の人柄ですね。


セットリスト(全23曲)

M01:ゆき模様 恋のもよう
   恋?で愛?で暴君です!(17/05/24)より
   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:広川恵一

   歌:Wake Up, Girls!

M02:16歳のアガペー
   16歳のアガペー(14/12/03)より

   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:広川恵一

   歌:Wake Up, Girls!

M03:タチアガレ!
   Wake Up, Best!(15/03/18)より
   
作詞:辛矢凡
   作曲・編曲:神前暁

   歌:Wake Up, Girls!

M04:僕らのフロンティア(『灼熱の卓球娘』ED)
   僕らのフロンティア(16/11/25)より
   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:広川恵一

   歌:Wake Up, Girls!

M05:恋?で愛?で暴君です!(『恋愛暴君』OP)
   恋?で愛?で暴君です!(17/05/24)より

   作詞:畑亜貴
   作曲・編曲:田中秀和

   歌:Wake Up, Girls!

M06:One In A Billion(『異世界食堂』OP) 初披露
   One In A Billion(2017/08/09)より
   作詞:藤林聖子
   作曲:渡辺未来
   編曲:R・O・N

   歌:Wake Up, Girls!


<キャラソンメドレー>

M07:It's amazig show time☆
   Character song series2 岡本未夕(16/09/28)より
   作詞:吉田詩織
   作曲:ANDW
   編曲:久下真音

   歌:高木美佑

M08:それいけオトメ
   Character song series2 片山実波(16/09/28)より
   作詞:吉田詩織
   作曲:屋敷隆一
   編曲:ハマサキユウジ

   歌:田中美海

M09:ヒカリキラリミルキーウェイ
   Character song series2 林田藍里(16/09/28)より
   作詞:吉田詩織
   作曲・編曲:村カワ基成

   歌:永野愛理

M10:Into The Light
   Character song series2 菊間夏夜(16/09/28)より
   作詞:吉田詩織、久下真音、バグベア
   作曲・編曲:バグベア

   歌:奥野香耶

M11:青い月のシャングリラ
   Character song series2 七瀬佳乃(16/09/28)より
   作詞:吉田詩織
   作曲:岩井雄太
   編曲:久下真音
   歌:青山吉能

M12:snuggery
   Character song series2 久海菜々美(16/09/28)より
   作詞:吉田詩織
   作曲:金子麻友美
   編曲:SHIKI
   歌:山下七海

M13:走り出したencore
   Character song series2 島田真夢(16/09/28)より
   作詞:吉田詩織
   作曲:永塚健登
   編曲:大沢圭一

   歌:吉岡茉祐


M14:outlander rhapsody
   僕らのフロンティア(16/11/25)より
   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:永谷たかお
   歌:吉岡、青山、山下、奥野

M15:HIGAWARI PRINCESS
   Character song series2 島田真夢(16/09/28)より
   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:広川恵一

   歌:Wake Up, Girls!

M16:素顔でKISS ME
   少女交響曲(15/08/26)より
   作詞:只野菜摘
   作曲:田中秀和
   編曲:広川恵一

   歌:Wake Up, Girls!

M17:Beyond the Bottom
   Beyond the Bottom(15/12/09)より
   作詞:辛矢凡
   作曲・編曲:田中秀和

   歌:Wake Up, Girls!

M18:7 senses 初披露
   7 senses(17/11/29)より
   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:田中秀和

   歌:Wake Up, Girls!


M19:雫の冠 初披露
   雫の冠(17/11/29)より
   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:岡部啓一

   歌:Wake Up, Girls!

M20:TUNAGO
   恋?で愛?で暴君です!(17/05/24)より
   作詞:只野菜摘
   作曲・編曲:広川恵一

   歌:Wake Up, Girls!


EN1:少女交響曲
   少女交響曲(15/08/26)より
   作詞:辛矢凡
   作曲・編曲:田中秀和

   歌:Wake Up, Girls!

EN2:極上スマイル
   極上スマイル(14/02/26)より
   作詞:只野菜摘
    作曲・編曲:田中秀和

   歌:Wake Up, Girls!

EN3:7 Girls War
   7 Girls War(14/04/23)より
   作詞:辛矢凡
   作曲:神前暁、田中秀和
   編曲:田中秀和
   歌:Wake Up, Girls!



 商人田中、ブルゾンよしのの衝撃からほどなくして開演。白を基調にした衣装(リボンベルトはそれぞれのカラー)でWUGのメンバーが登場。今年1月に公演された舞台の挿入歌『ゆき模様 恋のもよう』が1曲目。初っ端からしっとりとした曲から入るという意外なセットリスト。定番の楽曲はもちろんのこと、アニメのタイアップ3曲も披露されました。May'nさんとのコラボ曲『One In A Billion』がWUGバージョンとして披露。CDリリースイベントまでとっておくかと思いきや、ライブツアーで早速の初披露となりました。他作品からWUGに興味を持たれた方がどれだけいらっしゃたのか分かりませんが、そういった方にはうれしいアニソンコーナーだったのではないでしょうか。後ろのスクリーンにはアニメの映像が流れていまして、まさにアニソンライブだなという感想を持ちました。

 自分の中に『推し』という概念が無いので、普段はステージ上の皆さんを満遍なく見るのですが、吉岡さんが可愛らしい衣装を着ながらイケメンぶりを発揮されていたので注目して見てみることに。『タチアガレ!』での青山さんのソロパート中、吉岡さんが歌を口ずさみながら待機してからの、「ヨッシャ!いくぞ!!」という感じで勇ましくポジションチェンジする姿。『outlander rhapsody』では、山下さんと隣同士だったのですが、山下さんのアイドルらしい軽やかな動きとは対照的に、吉岡さんの目をギラギラさせながらキビキビとした激しい動き。さらには、ステージにしゃがみこんでマイクを客席側に向けて、「さあ、歌えよ!」と言わんばかりのアクション。こういった姿を多々目撃して、終演近くでようやく気付いたのですが、様々な所作が男性アイドルのそれだと気付かされました。最近はSideMのライブに参加していたからこそ、そのことに改めて気付けたのでした。(そもそも、「灰になる準備はできているか!」という言葉のチョイスの時点で気付けよという話ですが…。)

 今年の10月から放送スタートとなるアニメ新章のオープニング曲『7 senses』とエンディング曲『雫の冠』が披露されました。(ここで新衣装で登場)初めて曲を聴いた感想としては、以前のTVシリーズのオープニング曲『7 Girls War』、エンディング曲『言の葉 青葉』を踏襲したような曲で、新鮮味は感じられなかったものの、手堅さが感じられました。『7 senses』では『7 Girls War』の様に、メンバーの名前のコールを試みている方々がいました。それだけ、曲の構成が似ていると言えるでしょう。歌詞については、只野菜摘さんが担当。これまでオープニング曲は辛矢凡さんが担当されていまして、彼のフックがある歌詞がWUGの楽曲に大きな影響を与えていたのですが、今後は只野さんが全般を担当されるのでしょうか。この場で新しいアニメPVが初公開されたのですが、これまでのキャラクターである、社長や松田マネージャー、I-1club側の面々が登場。さらには綺麗になった!?大田も。キャラクターデザインは大きく変わりましたが、内容的にはこれまでを踏襲した内容になるのかもしれません。

 アンコール前の最後の曲として歌われた『TUNAGO』。事前に告知されていましたが、サビの部分の振りを一緒にするということで、振付の動画も公開されていました。なのにも拘らず、動画を1回観たきり、うろ覚えで振りを行うという失態。なんとなくはできていたと思いますが、これからのツアーに参加される方は下の動画で復習しておくと気持ちに余裕ができるのでは。(その場で見よう見真似だと、なかなかに辛い)この曲と直接関係あるかは分かりませんが、キャラクターソング2のメドレーの際に、曲終わりに次のメンバーが登場し、一緒に歌ったり踊ったりしている姿には、メンバー同士の繋がりが感じられました。



 アンコールで3曲披露。銀テープが盛大に発射され、大阪公演1回目は幕を閉じました。(銀テープは中央で舞い、端にいたので取れず)終演後、後ろに居た方から、わざわざ「サイリウムが当たってしまってすいません」と謝られました。たしかに、ちょくちょく当たっているなと感じていたのですが、1stライブツアーでは、前の客がのけぞってきて目が合い、左右の客からはモッシュされ、後ろの客からはゴンゴンと容赦なくサイリウムを当てられたことがある経験上、少しぐらい当たることは全然大したことではなく、むしろ謝ってくれて有難うな気持ちでした。さて、個人的には今回のライブツアーの参加はこの1公演のみなのですが、メンバーは昨日は上海で、直ぐに帰国して翌日に大阪でのライブツアー初日。それでも連続して曲を披露している姿を見て、本当にタフだなと思うばかりです。10月には新章の放送が開始しますし、その前哨戦として、4thライブツアーでの活躍ぶりと全14公演が無事終わることを願いたいと思います。

【ネタバレ・感想】ジェネリックジブリと言われてしまう所以、本質は『メアリと魔女の花』

TOP > 各種レビュー目次 > 映像作品関連

タイトル:メアリと魔女の花
制作会社:スタジオポノック
原作:メアリー・スチュアート
監督:米林宏昌 脚本:米林宏昌、坂口理子
作画監督:稲村武志 音楽:村松崇継
キャスト:メアリ/杉咲花、ピーター/神木隆之介、他
配給:東宝 公開日:2017年7月8日 上映時間:102分

メアリと魔女の花 ブルーレイ(デジタルコピー付き) [Blu-ray]

メアリと魔女の花 ブルーレイ(デジタルコピー付き) [Blu-ray]

 

明朗で快活、天真爛漫だが、不器用で毎日に不満を抱えている赤毛にそばかすの少女メアリ(声:杉咲花)。ある日、赤い館村に引っ越してきたメアリは、森で7年に一度しか咲かない不思議な花《夜間飛行》を見つける。それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の“魔女の花”だった。一夜限りの不思議な力を手に入れたメアリは、雲海にそびえ立つ魔法世界の最高学“エンドア大学”への入学を許可される。しかし、メアリがついたたったひとつの嘘が、やがて大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく……。メアリは、魔女の国から逃れるため「呪文の神髄」を手に入れ、すべての魔法を終わらせようとするが、そのときメアリはすべての力を失ってしまうのだった。次第に明らかになる“魔女の花”の正体。メアリに残されたのは、一本のホウキと小さな約束。魔法渦巻く世の中で、ひとりの無力な人間・メアリが、暗闇の先に見出した希望とは何だったのか……。

MovieWalker



 スタジオジブリが2014年に制作部門を解散。その受け皿となったのか、制作部門のほどんどがスタジオポノックへ。そして、その製作スタッフで作られたのがこの『メアリと魔女の花』です。監督は『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林宏昌さん。キャラクターデザインからしてジブリを彷彿とさせるものですが、新会社の作品です。製作スタッフそのものはジブリ時代とあまり変わりませんので、ジブリの新作として観てもなんら違和感がないものと思われます。ジブリ的なものをあえて制作した感があったので、新鮮味がなく、あまり興味がそそられなかったのですが、『ジェネリックジブリ』と気になるワードで評されていたので、どの様な出来なのかと確かめる為に観てみました。

 かつて、高畑勲監督や宮崎駿監督がスタッフとして名を連ねていた『世界名作劇場』的日常が序盤で描かれていました。『世界名作劇場』では、昔の人が海外ドラマを観て、その生活に憧れるような描き方がされていたと思うのですが、そういった感想が一向に湧いてこず、ただただ日常を見せられている感があって、正直盛り上がりに欠けました。高畑監督作品である『赤毛のアン』は日常生活を描いた作品の中でも群を抜いて面白いものであったので、『赤毛のメアリ』は、脚色が弱かった、いや、弱すぎたのではないでしょうか。主役を演じた杉咲花さんに関しては、アニメの演技となると力を活かせなくなる方がいる中で、表現力の高さを発揮されていましたし、さらには将来性の高さを感じられました。脚色次第でメアリをもっと魅力的に描けていたかと思うと残念。

 そんな序盤の展開に、眠たいままで終わってしまうのかと思いきや、終盤でようやく話が動き出し、作画リソースがここで使われたこともあってアニメーションとしての見どころもあり、盛り返しを見せてくれました。このままの状態で終わってしまうのかとヒヤヒヤしていたのですが、注力のしどころが局部的になったのは製作期間の問題なのでしょうか。最後のスタッフロールで感謝されていた3人にアドバイスを受けていれば変わっていたのでしょうかね?(※製作期間が際限無く延びてしまう)

 後半の盛り上がりを引き立てる為の序盤の種蒔きが出来ていないのが非常に勿体無く感じました。特に、メアリとピーターの関わりの希薄さに違和感が。序盤で大して関係性が感じられないままで、命がけのやりとりをしあう仲になるというのが、どうしても感情移入しづらかったのでした。序盤での2人の描き方次第で大きく変わっていた事でしょう。前作の『思い出のマーニー』でも感じられたのですが、登場人物達の関係性の希薄さは一体どうしたものなのか。それゆえに、映画として熱く伝わってくるものがない。だからこそ、作品として薄味に感じられてしまう。(後年の宮崎作品特有の説教臭さがないのは良いのですが…)『ジェネリックジブリ』と言われてしまう所以、本質はそこなのかもしれません。

©HUURAI | このブログについてプライバシーポリシー